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ヨーロッパ製高級レース生地、腕時計、バッグ、服飾小物の輸入卸販売会社、岩井レースでは、2007年11月、インターネットでの小売事業への進出にあたり、原田翔太氏に顧問を依頼しました。原田氏が行った指導とその成果について、代表取締役の岩井強氏、専務取締役の岩井耀子氏、インターネット小売チームの藤掛麻由美氏、城倉初枝氏、渡辺智美氏にうかがいました。
(聞き手:ライター・佐々木至)
| 目次 |
- 売上ゼロだった事業が年商の1割を占めるまでに成長、会社の雰囲気も変わった
- 以前はインターネットの知識がほぼゼロ。社内も一枚岩ではなかった
- 指導は意識のブラッシュアップから始まった
- ネットから実店舗に誘導する仕組みを構築
- コンサルタント原田翔太を知ったきっかけ
- “やり方”ではなく“あり方”を教える、という姿勢に魅力を感じた
- 社員のみなさんの感想
- 原田翔太“使いこなし術”
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(岩井レースについて)
ヨーロッパ製高級レース生地の輸入商社「株式会社岩井レース」(旧称「株式会社ウチダレース」、創業1948年)と、フランス製高級バッグ・小物・時計・宝飾品の卸販売会社「株式会社カニワトーキヨ」(創業1979年)が、2007年に合併して設立。年商約3億8千万円。従業員約10名。本社東京都港区南青山。
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取扱商品:
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ヨーロッパ製高級レース生地
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高級レース製品
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高級腕時計「オブレイ」
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フランス製バッグ「アヌック」
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フランス製七宝「ル・ミニョン」
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売上ゼロだった事業が年商の1割を占めるまでに成長、会社の雰囲気も変わった
― まず岩田強社長にうかがいます。岩井レースでは、原田翔太氏をどのように利用しましたか。

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岩井レース本社(港区南青山)
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当社では2007年11月、インターネットでの小売事業に進出するにあたり、原田翔太氏が主宰するコンサルティング会社「ユナイデットリンクスジャパン」と、顧問契約を結びました。顧問契約は、双方の合意に基づき半年ごとに更新し、当社のインターネット小売事業が軌道に乗った2010年1月をもって終了しました。

― 2年3カ月の顧問契約で、どのような成果が得られましたか。
数字に表れた成果から申し上げましょう。原田氏を顧問に迎える以前、当社のインターネットでの販売実績は、ほぼゼロでした。2年後、インターネットでの小売事業は、売上ベースで当社年商(約3億8千万円)のおよそ10%を占めるまでに成長しました。小売と卸売では粗利率が異なりますから、粗利ベースでの貢献は、その約3倍に相当します。

ホームページをご覧になった高級ブランドのバイヤーやデザイナーの方からの、新規受注も増えました。原田氏の指導でホームページを一般のお客様向けに刷新したことが、当社の主たる事業である法人向け・プロ向け販売にも、好影響を与えました。
― 他にはどのような成果がありましたか。
直接数字には表れない成果としては、卸中心で長年やってきた会社の文化が、いい意味で破壊されました。たとえば「お客様の感性に訴えるアプローチ」ですとか、「大胆な発想を追求していく姿勢」が社内に定着しました。つい最近も、フランス製高級腕時計のプロモーションにあたり、人気ファッションモデルとのタイアップ企画を始めたところです。原田氏の指導がなければ、こうした発想は生まれなかったと思います。
また、社員達が仕事やお客様や商材に対して、“トキメキ”を持ってくれるようになったと感じます。社員達が、いいアイデアを積極的に出してくれるようになりました。原田さんの指導で始めたブログでも、楽しい情報を発信し続けてくれています。
以前はインターネットの知識がほぼゼロ。社内も一枚岩ではなかった
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― ここで原田さんに質問です。顧問を引き受けた当時、岩井レースの様子はどのようなものでしたか。
当時の岩井レースさんは、私から見ると、課題が山積みという状況でした。
― どのような課題があったのですか。
まず経営者のお二人に、インターネットに関する知識がほとんどありませんでした。「インターネットとは」というところからお教えしなければならない状況だったんです。
また、当時はちょうど、高級レース輸入商社「岩井レース」と、フランス製高級バッグ・小物卸販売会社「カニワトーキヨ」の2社の、合併が進められていた時期でした。両社の社長のお考えには、多くの相違点がありました。顧問をお引き受けするにあたっては、そうしたお二人の考え方の違いを、一つ一つすり合わせていく必要がありました。
さらに、経営者のお二人が大きな変革を求めている一方で、社員の皆さんは、必ずしも現状の大きな変化を望んでいないという状況がありました。「インターネットの知識がない経営者がインターネット事業を進めようとしている」、「合併する2社の社長の考えが統一されていない」という状況も、社員の皆さんの意識にネガティブな影響を与えていました。
こうした課題があまりにも大きかったので、顧問をお引き受けするかどうか、ずいぶん迷いました。しかし最終的には、経営者のお二人が改革にかける情熱に感じ入り、顧問をお引き受けすることにしました。
― 顧問を引き受けた後、どのような取り組みを始めましたか。
まず次のような取り組みから始めました。
1.社内の意識改革
インターネット小売事業への進出は、岩井レースさんにとっては、まったく新しい分野への挑戦でした。この新しい事業分野への進出を成功させるため、まずは経営者および社員の皆さんの意識変革から手を付けました。
経営者のお二人の考えを敬意をもってうかがいつつ、「その考えは今のネットビジネスの世界では通用しない」という点があれば、ズバズバ指摘させていただきました。
社員の皆さんにも前向きなマインドを持っていただくため、新規事業の成功への道筋を具体的にイメージしてもらったり、良質の本を大量に読んでいただいたりしました。目標を計画的に実現していくための手法も、具体的に指導しました。
2.戦線の整理
岩井レースさんの取扱商品は多様です。ヨーロッパ製高級レース生地、高級レース製品、高級腕時計「オブレイ」、フランス製バッグ「アヌック」、フランス製七宝と「ル・ミニョン」‥‥。相談を受けた当初は、これらのすべてをネットで販売したいというご意向でした。
ヨーロッパ製高級レース生地と高級レース製品に関しては、検索エンジン経由でお探しになるお客様が一定数存在します。岩井レースさんの輸入卸会社としての強みを活用すれば、ネットでの小売でも十分善戦できると判断しました。
しかし、フランス製バッグ「アヌック」とフランス製七宝「ル・ミニョン」については、商品の質はきわめて高いものの、まだそれほど高い知名度はありません。このため、実際に品物を手に取っていただけないネットでの小売は、苦戦が予想されました。そこで、フランス製バッグとフランス製七宝については、当面、卸の立場に徹していただき、岩井レース公式サイトで、商品のラインナップや背景などの紹介のみ行っていただくことにしました。
長らく販売を中止していた高級腕時計「オブレイ」については、既に一定の知名度があり、並行輸入業者による小売サイトも存在していたことから、日本における正規代理店である岩井レースが小売サイトを持つメリットは大きいと判断しました。岩井レース公式サイトで商品のラインナップや背景を紹介していただくと同時に、「オブレイ」専用の販売サイトも設置していただきました。「オブレイ」販売再開を告知するプレスリリースの文面などについても、指導させていただきました。

3.インターネットビジネスに関する基礎的なリテラシーの指導
顧問をお引き受けした当時は、経営者のお二人に、インターネットビジネスに関する基礎的なリテラシーが不足していました。そこで約3カ月を掛け、インターネットビジネスの基礎の基礎から指導させていただきました。
4.付加価値を生む「言葉」と「写真」の指導
インターネットビジネスでは、基本的に文章と写真だけで商品の価値を伝えきらなければなりません。特に一般消費者向けのインターネットビジネスでは、商品の説明自体が商品の付加価値の源泉になります。それまで卸事業や実店舗での小売を中心にしてきた岩井レースさんには、この「言葉と写真で付加価値を生み出す」という感覚がありませんでした。そこでサイトの構築プロセスに入ってからは、付加価値を生む「言葉」と「写真」の指導に、特に時間をかけさせていただきました。
5.売れるホームページの構造の指導
私が相談を受けた時点で、岩井レースさんは、既に簡単な小売向けサイトを公開していました。しかしそのサイトからの販売実績は、ほぼゼロでした。そのサイトは、主に紙ベースのデザインを手がけているデザイン会社が制作したものでした。紙とWebでは、読者の視線の移動パターンが異なります。紙媒体と同じ発想でデザインされたホームページでは、お客様の購買意欲も購買行動も引き出せません。ですので、売れるホームページの構造の指導にも、力を入れて取り組みました。
― 指導はどのように行ないましたか。
私(または私の指導下にあるコンサルタント)が月1回岩井レースさんを訪問し、ホワイトボードを前に、毎回2〜3時間のミーティングを持ちました。この定例ミーティングには、社長、専務、インターネット小売事業チームの社員の皆さん5名の、計7名に参加していただきました。
最初の4カ月のミーティングは、社内の意識改革のための指導、事業の方向性を定めるためのディスカッション、ネットビジネスに関する基本的なリテラシーを身につけてもらうための講義などに費やしました。並行して、サイトのデザインを担当するデザイナーの選定も開始していただきました。
5カ月目からは、新しい小売サイトの構築プロセスに入りました。このプロセスに入ってからは、インターネット小売事業チームの皆さんに、毎回のミーティングの前日までに「作業の進捗状況」と「今回の質問事項」をまとめたレポートを提出することを義務づけました。
インターネット小売事業チームの皆さんは、この新規事業立ち上げの仕事と並行して、それまでの卸の仕事も従来どおり抱えていらっしゃいました。仕事の難しさの点でも分量の点でも、負担は大きかったはずです。それでもチームの皆さんの情熱的な取り組みの成果は少しずつ形になっていき、2009年2月には、小売サイトの公開にこぎ着けました。
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ネットから実店舗に誘導する仕組みを構築
― 再び岩井社長に質問です。2009年2月に公開した小売サイトへの反応はいかがでしたか。
小売サイトを公開すると、1ヶ月も経たないうちにご注文やお問い合わせが舞い込み始めました。当社は高級輸入レース卸会社として長い歴史を持つため、以前から検索エンジンでの表示順位は高かったのです。それまで会社や取扱商品の紹介しかしていなかったサイトで小売を始めると、ある程度の反応はすぐ返ってきました。
ただ、特に高級輸入レースというのは、実際に手にとっていただかないと、購入を決断していただくのが難しい商材です。ネットで当社小売サイトをご覧になったお客様を、実店舗に誘導する仕組み作りが必要でした。
― ネットから実店舗に誘導する仕組みを、どのように作りましたか。
まず原田氏の指導に基づき、それまで倉庫として使用していた港区南青山の本社1階を、「トゥテボー」(Tout est beau=すべてが美しい)という名前のショールーム兼店舗に改装しました。さらに、お客様が最初にご覧になるWebページ(ランディングページ)で、高級レース専門店としての当社の魅力を十分お伝えした上で、(1)電話でのお問い合わせ、(2)ショールーム(実店舗)へのご来店、(3)ネットショップでのご購入の、いずれかをご選択いただける動線を作りました。
お問い合わせ・ご来店・ご購入まで至らないお客様にも、継続してご関心をお持ちいただけるように、スタッフブログを開設して日々情報を発信し始めました。ネットショップや会社紹介サイトのデザインやコンテンツも、原田氏の指導でブラッシュアップし続けました。
インターネット小売事業が売上の1割を占めるまでに成長するまでには、こうした原田氏の指導と、社員達の地道な努力の積み重ねがあったわけです。

コンサルタント原田翔太を知ったきっかけ
― そもそも社長は、どのようなきっかけで原田氏のことを知ったのですか。
2007年の5月頃、専務の強い勧めで、原田氏の講演を聞きに行ったのがきっかけです。詳しい話は、専務にお聞きください。
専務は、「岩田レース」と合併する前の「カニワトーキヨ」の創業社長であり、私の家内でもあります。

― それではここからは、岩井耀子専務にうかがいます。専務はどのようなきっかけで原田翔太氏のことを知ったのですか。
表参道で宝石店を経営している私の友人が、以前から原田さんと顧問契約を結んでいました。彼女から、原田さんの優秀さを聞いたのがきっかけです。
ちょうど当社も、インターネットでの小売事業への進出を検討していた時でした。ネットビジネスに詳しい者が社内におりませんでしたので、優秀なコンサルタントの助けを借りる必要がありました。しかし顧問をお願いする気になれるコンサルタントが見つからず、困っていました。
― なぜ、他のコンサルタントには顧問を依頼する気になれなかったのですか。
顧問をされている会社のホームページを拝見して、ピンと来るものがなかったからです。たしかに、売上を上げていると推測されるホームページはありました。しかし、会社や商品が持っている“深み”や“品位”が伝わってくるホームページが、ありませんでした。
コマーシャリズムを前面に出す手法は、当社で扱う商品にはなじみません。当社のホームページを訪れてくださった方には、何よりもまず、当社の商品に込められた文化的背景、思想、情念といったものを感じ取っていただきたいと考えています。しかしネットビジネスの世界で、こうした文化的な視点や感性に基づくコンサルティングをされている方が、なかなか見つかりませんでした。
友人から原田さんのことを聞き、彼女が経営する宝石店のホームページを見てみました。そのホームページには、私が求めていた“深み”や“品位”がありました。このようなホームページをプロデュースできる方なら、当社で扱う商品にふさわしいご指導を期待できるのではないかと思いました。
幸い、私とその友人が所属するロータリークラブの会合に原田さんをお招きして、ネットビジネスに関する講演をしていただけることになりました。そこで社長に声を掛け、2人で原田さんの講演を聞きに行くことにしました。そのロータリークラブでは、毎月経営者やコンサルタントの方に講演をお願いしていました。当時23歳だった原田さんは、それまでお招きした中で最年少の講師でした。
“やり方”ではなく“あり方”を教える、という姿勢に魅力を感じた
― 原田氏の講演を聞いた印象を教えてください。
ビジネスというものを、数字だけで狭く捉えるのではなく、現実の世の中に根ざした発想で捉えられる方、という印象を持ちました。過去に起きたことを知識や論理で分析するだけでなく、将来起きるであろうことを、感性や直感も駆使してつかみ取ろうとしていらっしゃる。大変な勉強家であると同時に、オリジナルなものを生み出す力も持っていらっしゃる。そんな印象も持ちました。
私はそれまでネットビジネスというと、どこか別世界のことのように思っていたところがありました。しかし原田さんのお話をうかがってはじめて、ネットビジネスも、それまで自分がやってきたビジネスと同じなんだとわかりました。原田さんがビジネスを表面だけで捉えず、本質まで掘り下げて捉えていらっしゃるからこそ、私もそのような気づきが得られたのだと思います。
また私達のような中小企業は、攻め方にオリジナリティが必要です。決まった方法論を振り回すタイプの方に顧問をお願いしても、オリジナルな戦略は期待できません。原田さんは、「僕は“やり方”を教えるコンサルタントではなく、“あり方”を教えるコンサルタントです。どの会社にも、その会社らしい“あり方”があります。そこを教えてあげたい」とおっしゃっていました。いつもオリジナルなものを生み出そうとしている私達には、その考え方に魅力を感じました。
講演後の懇談会でお話させていただいた時も、こちらが伝えたいことをその場その場で瞬時に理解してくださって、彼のコミュニケーション能力の高さがうかがわれました。
講演から帰って、社長とも相談し、原田さんに当社顧問への就任を正式にお願いすることにしました。原田さんもお忙しい方で最初迷っていらっしゃったのですが、彼の顧問先である友人の紹介ということもあり、最終的には引き受けていただくことができました。
社員のみなさんの感想
― 社員のみなさんは、原田氏のコンサルティングについてどのような感想をお持ちでしたか。
それはぜひ彼女達に直接聞いてみてください。

― それではここからは、当時原田氏の指導を受けた、インターネット小売チームのみなさんにお話をうかがいます。藤掛さん、城倉さん、渡辺さん、よろしくお願いします。
  よろしくお願いします。
― 原田氏の指導が始まった頃のことで、印象に残っていることはありますか。

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ガントチャートを用いたプロジェクト管理も原田の指導で導入した。
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(城倉さん)物を売るために必要な考え方ですとか、プロジェクトを計画して実現していくための手法といった、根本的なところから叩き込んでいただけたことが、印象に残っています。それから、とにかく本をたくさん読むように指導されました。自分のそれまでの生き方や考え方とはかけ離れた内容の本が多くて、最初は戸惑いました。しかし読み進めていくうちに、自分とは縁が無いように感じていた世界の考え方が、だんだん理解できるようになってきました。自分の理解力が深まることで明るい未来が開けるような、わくわく感をいただけたことを覚えています。
― 新しいWebサイトを構築する作業が始まってからは、どのようなことが印象的でしたか。
(藤掛さん)原田さんは、小売サイトの構築に必要な基礎知識を、毎回ホワイトボードを使ってわかりやすく教えてくださいました。一般のお客様に向けたインターネットでの販売というのは、私達にとって完全に未知の世界だったのですが、原田さんのレクチャーがとてもわかりやすかったので、私達もやるべき事を理解して、前に進むことができました。
(渡辺さん)インターネットでお客様に物を一つ買っていただくには、こんなにたくさんのことを考えて、こんなにたくさんのことを伝えなければいけないのかと驚きました。
(城倉さん)新しいWebサイトを構築する作業に入る時、原田さんから、「自分がいいと思う小売Webサイトを、いくつか見つけてきてください」という宿題が出されました。原田さんは、私達が見つけてきたサイトそれぞれについて、どんなところが良くて、どんなところが良くないのか、具体的に説明してくださいました。最初は見た目がきれいなサイトが良いサイトだと思っていました。原田さんの説明を聞いて、もっと構造的なところに目を向けられるようになりました。自分達がWebサイトを作る時にも、構造で考えられるようになってきました。
― 原田氏の指導に基づいて小売の仕事をするようになって、他の仕事や、仕事以外の生活に影響はありましたか。

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ページ構成も原田の指導に基づき社員の皆さんが設計。
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(渡辺さん)私はメーカーさんに素材を卸す仕事をしながらも、その先の製品やお店やお客様のことを考えて仕事をするようになりました。
(藤掛さん)個人的にネットショップで買物をする時にも、サイトの作り方や商品の見せ方に自然に目が行くようになりました。
(城倉さん)ネットでの取引であっても、そこには人の気持ちや心が介在しているんだということを、強く意識するようになりました。自分がネットで買物をする時は、やはり愛情を持って商品を扱っていることが伝わってくるサイトから買いたいと思うようになりましたし、自分がネットで物を売る立場になった時も、そういった気持ちや心を大切にしたいと思うようになりました。
― みなさんから見て、原田氏はどんなことを大事にしているコンサルタントですか。
(藤掛さん)“難しくてもあきらめないこと”を大事にされていると感じます。高級レースをネットで売っていくのは難しいということは、最初のミーティングの時に言われました。それでも適切な方法を積み重ねていけば、ネットで高級レースを全国に広めていくことも不可能ではないということもおっしゃられて、そのためにどうすればいいのかのアイデアを、一緒に考え続けてくださいました。
(城倉さん)“プラスの気持ちを伝播すること”だと思います。毎月のミーティングで原田さんのお話をうかがうたびに、モヤモヤが晴れて、ワクワク感を与えられて、また前に進んでいこうという気持ちになれました。
(渡辺さん)“人をその気にさせること”だと思います。原田さんのお話をうかがうと、いろいろな可能性が見えてきて、「自分たちで動ける」という気分が盛り上がってきます。
― ありがとうございました。
原田翔太“使いこなし術”

― 最後に、岩井社長にうかがいます。コンサルタント原田翔太氏の“使いこなし術”があれば教えてください。
彼の才能を100%活用したかったら、社長が自分の常識をいったんゼロにすることだと思います。彼は普通のコンサルタントじゃないですから。なんでもズケズケとものを言う奴ですが、うんと言わせればいいと思います。こんな世界もあるんだと思って、彼の言葉を素直に受け取るのが結局一番得だと思います。
あとは、彼が持つ力を100%発揮できる環境を、社長が整備してあげることでしょうね。コンサルタントからいい提言があったら、必要な担当者をすぐに割り当てて、誰が何をいつまでにやるのか決める。ここまでやるのが、経営者の責任だと思いますよ。
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原田翔太より
岩井強社長、岩井耀子専務、そして藤掛さん、城倉さん、渡辺さん、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
岩井レースさんの事例は、創立から10年以上の歴史があり、これからインターネットビジネスに進出しようとしている、すべての会社の皆様に参考にしていただきたい事例です。
社長と専務のお二人が、事業改革への強い情熱をお持ちだったこと。私と社員の皆さんが前向きに意識を共有できる場を、お二人に作っていただけたこと。そして社員の皆さんが、新しい事業の立ち上げと自分自身の成長に意欲的にあり続けてくれたこと。こうした基盤があったからこそ、インターネット小売事業の立ち上げは見事な成功を納めたのだと思います。
岩井レースの皆様、これからも末永いお付き合いをよろしくお願いいたします。
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※ 取材:2011年 |